2015年02月09日

超特急燕号誘拐事件

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   ★超特急燕号誘拐事件


昭和10年、超特急燕号。トンネルの中で何が起こったか。
ノスタルジック・ミステリー(新聞新刊広告より)

 
 
【登場人物】
四条杉彦(エンコの伯)
……皇族であったが、遊び人であったのが災いして臣籍降下した。超特急燕号で小百合との駆け落ち中、事件に遭遇する。
四条小百合
……杉彦の妻。
亀谷ユーカリ
……東京の友人宅から超特急燕号で帰る途中、事件に巻き込まれた。本事件の探偵役。
並木老人
……四条家の元執事。杉彦を連れ戻しに来ていたが、第一の被害者となる。
真木吾郎(マッキー)
……不良青年。和菓子の老舗「万庵」の若旦那。小百合に執着し、連れ戻そうと追いかけてきた。探偵趣味で、探偵作家になると豪語していたが、第二の殺人の被害者となった。
横川警部&鶴江
……燕号で不倫旅行中、事件に巻き込まれる。
フランツ・ウィナー
……ドイツ系の工学者。ナチスを嫌ってアメリカに帰化した。鉄道省が意見を聞くために招いた。鉄道電化論を主張し、電化反対論者の紗陽宮行武殿下と対立している。
エミリ・ウィナー
……フランツの娘。12歳まで鎌倉に住んでいたため日本語が堪能。フランツの通訳を務めている。
佐々木列車長
……図体に似合わず、死体恐怖症。
高垣車掌
……超特急燕号の車掌。
紗陽宮行武殿下(さやのみやゆきたけ)
……皇族の陸軍中将。予備役編入後も信奉者が多く、陸軍に隠然たる勢力を持つ。鉄道の愛好者で、陸軍が主張する電化反対論の代表格。超特急燕号の一等客車と共に行方不明となる。
加藤少佐
……侍従武官。紗陽宮行武殿下の側近。
大隅憲兵大尉
……紗陽宮行武殿下の側近であり信奉者。体育会系行動派。
ジョージ
……日本見物に来た外国人。超特急燕号の三等客車で真木達と乗り合わせるが、行方不明となる。


三津木くるみ
……亀谷ユーカリおばさんの孫
三津木新哉
……くるみの夫


【あらすじ】
 悪天候をおして超特急燕号は強行出発した。急用のある紗陽宮行武殿下のごり押しのためでもある。
 のろのろ運転の中、食堂車で乗り合わせた乗客を前に、紗陽宮行武殿下とフランツ博士の鉄道電化論論争が行われる。
 そして燕号が丹那トンネルに入った時、先頭の機関車が切り離され列車が止まってしまう。さらに第二の殺人事件が発生し、最後尾の一等客車も消えていた!
 平成13年の初夏。亀谷ユーカリおばさん死後、孫娘夫婦に語られる、若き日のユーカリ嬢知られざる事件!!

 
【感想】
 発売直後に購入して読んだはずの本。本を整理していたら出てきたので再読してみました。
 当時はブログはなかったのでHPに感想文を掲載していましたが、ひどい出来なので削除。
 改めて書き直してブログに掲載してみました。
 再読期間中、偶然にも三谷幸喜版「オリエント急行殺人事件」の録画をちびちび見る期間と重なったので、時代や舞台が重なってよりイメージしやすくなりました。

 
OLDIES 三丁目のブログ
■[映画]オリエント急行殺人事件(ネタバレ注意!)
  http://d.hatena.ne.jp/nazegaku/20150130/p1

   
 登場する列車は、超特急燕号。流線型蒸気機関車C53形43号に牽引されています。
 子どもの頃、流線形蒸気機関車の写真を見て、その形と言葉の響きに不思議な感じを覚えたことを思い出しました。


  [wikipedia:つばめ (列車)]

  [wikipedia:流線形車両]

  [wikipedia:国鉄C53形蒸気機関車]


ようこそ!蒸気機関車の絵画
 珍しい流線型蒸気機関車のC5343号機
  http://homepage2.nifty.com/slpiksumu/newpage36.html
鉄道写真情報館
 流線形C53-43号機
  http://blogs.yahoo.co.jp/yo1414na/61646754.html
院長のへんちき論(豊橋の心療内科より)
「超特急つばめ号」の記憶
  http://blog.goo.ne.jp/nakazato-hitoshi/e/e785485fcceaeb9d656841056887b883
特急「つばめ」小史
  http://www6.plala.or.jp/orchidplace/Tsubame.html
特急 つばめ の展望車
  http://uenojp.web.fc2.com/

  
 本書で大きなテーマとなっているのは、「鉄道電化論争」。
 蒸気機関車はエネルギー効率は悪く、今後は電気時代なので、鉄道を電化するべきだ、いや、それには反対だ、という議論が激しく戦わされています。
 電化する方が便利なのは確実なのですが、来たるべきアメリカとの戦争を想定して、陸軍は電化論に強硬に反対しています。


「蒸気機関車ならレールを剥がされないかぎり、営々と走りつづけることができる!本官が指摘したいのは、電化区間は他からの破壊にきわめて弱い、この一点に尽きるのですよ」
「長距離爆撃機の開発に熱中しているのは、どこの国ですか。大口径の主砲を搭載した戦艦を、世界でもっとも多く保持しているのは、どこの国ですか」


  
 なかなか興味深いテーマです。しかし検索したところ、鉄道の電化に関してこのような議論があったという記述は発見できませんでした。
 さらに、紗陽宮行武殿下という人物も検索できませんでした。
 この辺、辻真先先生の創作なのでしょうか。


  [wikipedia:日本の鉄道史]
  [wikipedia:鉄道の電化]
  [wikipedia:日本の改軌論争]


 本書が発行されたのは2001年。2015年の現在から見ると、戦争や災害に弱いから鉄道電化に反対する、という意見は、なかなか筋が通っているように思えます。
 2015年の現在、間違いなく戦後日本で最低最悪である総理大臣・安倍晋三が、テロとの戦い・集団的自衛権による軍事参戦を想定して日本の軍国主義化に邁進しています。
 一方で、原子力発電の再稼働も邁進したりしています。
 しかしもしテロリストが原発を狙えばどうなりますか?
 このような簡単なことが分からない戦後日本で最低最悪の総理大臣の下で、日本は憲法を改悪し、民主主義を捨てて軍国主義独裁制に向かおうとしているのです。
 もし亀谷ユーカリおばさんがご存命なら、この状況を見てどう思われるのでしょうか。


 それでは、以下、ネタバレありで感想など書いていきます。
 ネタバレ可の皆様、以下のブログでお待ちしております。


少年少女・ネタバレ談話室(ネタばらし注意!)
 超特急燕号誘拐事件 ネタバレ感想会
  http://sfclub.sblo.jp/article/113444408.html


「モデルだった伊豆高原の人形のアトリエ“それいゆ”のママが亡くなったので、登場人物もそれに殉じました。」
辻真先 このごろとこれから NHK−FM日曜喫茶室
  http://2323.la.coocan.jp/sakusaku.skold/5_1.htm


■[日々の冒険][堺]日曜喫茶室 桜舞う春 路面電車が行く
  http://d.hatena.ne.jp/nazegaku/20080313/p1


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posted by SF Kid at 20:08| Comment(0) | TrackBack(1) | 探偵小説 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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