2008年05月09日

未来少年コナン 第5話 インダストリア

 旧ブログの2004年12月04日と12月05日に書いていたものを加筆訂正。
 
 バラクーダ号はインダストリアに到着する。
 灰色のどんよりした重苦しい空。
 インダストリアの三角塔が見えてくる。
「いつ見てもいやな眺めだ。胸がムカムカしてくら」
「船長、またそんなことを。
 モンスリーに聞こえたらまずいですぜ」
「その名前を口にするな。聞いただけで虫唾が走らあ」
 大人になって社会に出るようになれば、このセリフの意味がしみじみと分かる。
 ダイスはどうやらインダストリアにいい感情を持っていないようである。
 生きていくために船乗りの技術を生かしてインダストリアで働いているのだろう。
 平和な世の中だったなら、船乗りとして自由に世界の海を巡っていたタイプの人間ではないだろうか。



    
「入港準備にかかれ!」
 ダイス船長の号令の下、船中が慌ただしくなる。その隙に甲板に出たコナンとジムシー。
 インダストリア周囲の海には、大変動時の残骸が所々突き出ていた。
 灰色のどんよりした空にマッチする残骸の数々。
「これじゃあラナどころかカエルもいないな」
とジムシー。

 港に停泊し、プラスチップの積み下ろし作業をしているバラクーダ号に、モンスリーが登場。
 何と黄色いワンピース、白い麦わら帽子で自転車に乗っている。
 これはこれで似合ったファッションだが、何だか周囲と違和感がある唐突なファッションである。
 そしてまた言うことがきつい。
「あなた、今度の航海で何をしたか分かってるんでしょうね」
「ラナのことか。そりゃあ途中で逃げられたりはした。しかしな、やっとハイハーバーにたどり着き、しかもラオ博士の孫娘を見つけられたんだぜ。誉められこそすれ減点になるいわれはないよ」

 この短いダイスのセリフと、後のインダストリア最高委員会でのシーンでのやりとりから、物語の背景を推測しなければならない。
 “やっと”と言っているからには、どうやらインダストリアからハイハーバーに行くのは、結構大変のようである。
 大変動から20年後ということだが、インダストリアからハイハーバーに人が行ったのは、これが初めてなのかもしれない。
 そこでダイスはラオ博士を捜し、いなかったので代わりにラナを連れて来て、その途中で逃げられたようだ。

“減点”とは、難しい表現だ。ここでいきなりこんなこと言われても、意味は分からない。
 後に、どうやらインダストリアでは、点数で階級が決まるようだということが分かってくる。
 後にサルベージ船の場面で、点数にこだわるテリットという青年が出てくる。

 このように、状況設定が複雑な割にはその説明は人のセリフで推測するしかないところが、初放送当時の子ども時代だった私には難しすぎて理解できなかった点である。
 よく噛みしめないとおいしさが分からない骨のある作品である。

 モンスリーを見つけ、飛び出して飛び掛ったコナン。
 ダイスは少しも慌てず、コナンを殴って気絶させる。
 毎回、ダイスの有能ぶりが描写されている。ダイス、大活躍である。
 このアニメ、別の側面から見れば、ダイス船長の活躍を描いた作品としても見ることができる。

「おいっ、ドンゴロス」
「へえい。船長、今のモンスリーの顔、見ましたか?」
「とんまっ!お前が見張っていて何というザマだ」
と出てきたドンゴロスの顔をゲンコツで殴る。ドンゴロス、これはとんだとばっちりだ。

 さて、第4話で、ジムシーのマントについて注目してみました。
  http://sfkid.seesaa.net/article/95601636.html
 
 やはり今回もジムシーの背中にはマントはありませんでした。
 しかしやはり、前から見ると、首のところにマントの結び目がある。
 ちぎれた残りが首輪のようについているのだろうか。
 ジムシーのマントについては、今後も注目していきたい。

 さて、行政局第2会議室に出頭し、インダストリアの最高委員会の査問を受けるダイス。
 10人の老科学者達はやさしいようだが、レプカという曲者がいる。
 子ども時代に初めて見た時、レプカという奴はやけに顔が四角いな、ということと、何だかこいつ悪そうだぞ、と思ったのを覚えている。
 ダイスの任務はラオ博士の探索であって、ラナをさらうことではない、ということでダイスが責められる。
 しかし、客観的に考えて、孫娘を手がかりとして連れて来るのは有効なことと思われるので、これはダイスにとって気の毒だ。
 
 ところで、インダストリア交易局委員のダイスの任務はラオ博士の探索、ということであるが、それだけではなく、もう一つ、プラスチップ島でのプラスチップの採集も同時平行で行っているのだろうか。
 今回もラナを連れ出して逃げられたというのに、インダストリアに直帰して報告することなく、いつものようにプラスチップ島に行ってプラスチップを採集している。

 この査問の席にても私服で同席しているモンスリー。船着場はまだ分かるが、こういった最高委員会での査問の席に私服で出席とは、非常に場違いである。モンスリーの地位がかなり高く、最高委員やレプカとの関係もいいということを伺わせる。
 
 モンスリーに連れられて一室に閉じ込められたラナ。
 一人になったと思ったらレプカが入ってくる。やはりこの正方形の顔をした男は嫌な奴だった。
 それが出て行ったら、再びモンスリーが入って来る。
 言いたいことがあったのならさっきラナを部屋に入れた時に言っておいたらよかったのに。ラナを部屋に案内してからのモンスリーの行動が気になる。
 一度出て行ってからレプカが入ったのを確認し、出て行った頃を見計らって出直してきたのだろうか?

 インダストリア行政局の人間(クズゥ&ドゥケ?)がバラクーダ号にコナンの引き渡しを要求する。
「まさか殺しちゃうんじゃねえでしょうねえ。根はいい奴なんですよ」
とドンゴロス。このセリフ、印象に残ります。
 短期間の航海で、時にはやり合うこともあったが、ドンゴロスとコナンの間には、友情らしきものが芽生えている。
 ダイス船長にしてもドンゴロス達にしても、単なる悪役ではないぞ、と思わせる演出。

 行政局の人間を倒してインダストリアに向かうコナン。
「コナン、これ持っていけ」
とジムシーがモリを放り投げる。これはファルコに置き去りにされたモリに続く、2代目のモリである。
 トロッコで三角塔の中に入るコナン。
 三角塔の地下は、プラスチップの再生施設となっている。
 また、インダストリア住民の居住施設にもなっているようで、ダイス船長がやけ酒を飲むカウンター式・自動販売機式の酒場もある。
 
 ゴミとともに色々と運ばれ、最終的にコナンが出てきたところは、パン工場となっていた。
「パンがどんどん出てくる」
「プラスチップからパンを作ってるんだ」
と理解するコナン。
 プラスチップからパンができるとは、ものすごい技術である。
 だから“プラスチック”ではないのか。
 しかし、小麦農業が行われるハイハーバー出身ならともかく、魚介類中心の食生活を送ってきたコナンがパンを知っていたとは驚きである(バラクーダ号の船員生活中にパンを知ったのだろうか?)。
 
 それにしても、プラスチップのゴミを食糧にしているとは。インダストリアでは農業や漁業を行わないのだろうか。
 漁業はともかく、緑の土地がなさそうなので、農業は無理そうである。
 インダストリアはあくまでも第2次産業なんだな。

 パンを取ったことで非常ベルが鳴り、追われることになったコナン。
 ダッシュボードの出口の集まりのような所に出る。
 ここの光景、何だか印象に残る。摩訶不思議な三角塔を象徴するかのような変な場所である。
 少年時代の私にも印象に残っていた場所である。
 この場所、一体何という場所なのだろうか。ご存知の方がおれば、お知らせ頂きたい。
 しかし三角塔の地下にあたるこの場所まで降りてきたレプカ。一体こんな下まで何をしにきたのだろう。

 そしてとうとう三角塔の上部まで上がってきたコナン。キティ達アジサシが飛んでいる窓を見つけ、ついにラナと再会。
 板の継ぎ目のような足場を伝うというのが、初めて見た時新鮮だったが、今見てもすごい。

……ということで、次回はラナを連れたコナンが三角塔で大立ち回り!
 次回が楽しみです。



  
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posted by SF Kid at 20:39| Comment(0) | TrackBack(1) | 未来少年コナン | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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Tracked: 2008-05-18 21:33