9本の読み切り短編漫画(しかも本格SF)が収録されています。

作品の感想としては、『スペース博物館』が乗りに乗っています。
他の作品は特徴に乏しい劇画調の人物画なのですが、本作品に限ってはアメコミ風のキャラ立ちした人物が生き生きと動いています。
“デザスター”を名乗るパイク船長以下の宇宙海賊達がとある星に存在する“歴史博物館”を襲撃する物語。
この歴史博物館、バベルの塔を思わせる巨大な塔で、内部には宇宙中のあらゆる時代の時空間を閉じ込めているという、壮大な設定。
“アカシック・レコード”を具象化したらこうなるのでしょうか。

そして何といっても巻末の『鎖国ニッポン』が最高傑作。
突然、日本全土を原因不明の赤い霧が覆い、外部との行き来ができなくなり、日本は孤立してしまう。
その100年後、日本人は地下に古来の文化と調和した独自の文明を築いていた……。

どちらの作品も、すごい発想を惜し気もなく一編の短編で使い切っているのではないでしょうか。
素人としては、この設定を使って連作にして1冊本ができるんではないかとかシリーズ化できるんではないかと思ってしまいます。
知る人ぞ知る埋もれた傑作SFアンソロジーというのが編まれるのなら、そこに推薦したいところです。
塚本俊昭氏についてネット上を検索すると
「星新一のような上質なショートショート」
「ワンアイディア」
と表現されている記述があります。
確かに、星新一がショートショートで1000編描いたようなことを漫画で(しかも本格SFで)目指した作品ではないでしょうか。
お笑いでいえば、一発ギャグを次々に生み出しているようなもので、大変な試みではないでしょうか。
そう思うと、西岸良平さんも本格SF短編を描く一方で作品の幅を広げ、現在も活躍されているのだからすごい。
西岸良平
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%A5%BF%E5%B2%B8%E8%89%AF%E5%B9%B3

↑『鎖国ニッポン』に、手塚治虫の“ハム・エッグ”氏をトリビュートしたようなキャラが特別出演!!
ハムエッグ:キャラクター名鑑:TezukaOsamu.net(JP) 手塚治虫 公式サイト
http://tezukaosamu.net/jp/character/563.html
ハム・エッグ とは【ピクシブ百科事典】
http://dic.pixiv.net/a/%E3%83%8F%E3%83%A0%E3%83%BB%E3%82%A8%E3%83%83%E3%82%B0
塚本俊昭 公式サイト http://www5d.biglobe.ne.jp/~ttsuka/index.htm
日々良好
塚本俊昭/SF第2地球誕生
http://blogs.yahoo.co.jp/champagne_cava/64852310.html
塚本俊昭/SF宇宙最終要塞
http://blogs.yahoo.co.jp/champagne_cava/64849876.html
星新一のような上質なショートショート
https://twitter.com/ryuugoku/status/557552134757957632
塚本俊昭●SF宇宙最終要塞(第一作品集)●芳文社コミ/送料別90/大画像&商品説明のページ(古本通販 夢の屋)
http://yumenoyabook.web.fc2.com/gazo/Y68-012.html
ウンベルケナシの 「神秘の探求」 塚本俊昭『SF宇宙最終要塞』 ('78、芳文社コミックス)
http://gyujin-information.cocolog-nifty.com/sinpinotankyuu/2012/12/sf-78-6858.html
【マンガ探偵局がゆく】
「SF宇宙最終要塞」塚本俊昭さんのその後
ニューウエーブとして期待されるも意外な方向転換
https://www.zakzak.co.jp/article/20210410-YQ7M64FPRBIV7EEHEBU6XQVBUQ/



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ラベル:塚本俊昭