少年SF短編集 (2) (小学館コロコロ文庫) - 藤子・F・不二雄
藤子・F・不二雄 少年SF短編集 (1)
http://sfkid.seesaa.net/article/475562241.html
の続きです。
【ポストの中の明日】1975年週刊少年サンデー18号
未来を予知する能力がある市川。
彼は青木ヶ原樹海で遭難することを知っていたが、言っても聞き入れられず参加することになり、予言通り遭難してしまう。
予知能力があっても悪い予知を変えられないと意味ないですね。
ギリシア神話におけるカッサンドラ的状況です。
市川の予知能力はこの危機的状況で役に立つのでしょうか?
【おれ、夕子】1976年週刊少年サンデー4月15日増刊号
第1巻の【未来ドロボウ】は良いマッドサイエンティストが登場しましたが、本作品に登場するマッドサイエンティストはそれより悪いマッドサイエンティストです。
主人公は悲惨な体験をするのですが、主人公にはその間の記憶がない。
真相は刈野勉吉あだ名は「解説者」という友人が観察していました。
この探偵役の「解説者」君、名たんていカゲマンに似ています。
同じ小学館の雑誌で連載中だったのでゲスト出演したのでしょうか。
[wikipedia:名たんていカゲマン]
【流血鬼】1978年週刊少年サンデー52号
吸血鬼のようになる感染症が大流行し、主人公が洞窟に隠れて吸血鬼と戦う。
現在、アメリカでゾンビと戦うドラマが何シーズンにも渡って放送されているそうですが、それを思い起こさせるシチュエーション。
というか、新型コロナ感染症が流行中の現在にも当てはまりそう。
最後は「新しい生活様式」を思わせる結末。
【ふたりぼっち】1979年週刊少年サンデー1月25日増刊号
自分の部屋にパラレルワールドへの抜け穴が開いた!
自分そっくりの少年と出会い、行き来する。
しかしパラレルワールドの違いは大きくなり、抜け道も小さくなっていく。
二人の心境や境遇も違いが大きくなっていき……。
これは興味深いテーマです。
もし自分の部屋にパラレルワールドの抜け道が開くとどうなるか、考えてみるのも面白いことです。
そういえば私は小学校の図書室で『屋根裏の遠い旅』(那須正幹)という本を読んだことあります。
その後の人生でももし自分が戦争中のパラレルワールドに迷い込んだら……と何度も思わされることになったトラウマ作品です。
屋根裏の遠い旅 (偕成社文庫) - 那須 正幹, 渡辺 ひろし
【宇宙からのおとし玉】1983年別冊コロコロコミック第11号掲載
主人公の少年が宇宙人と遭遇パターンはこの2冊の短編シリーズでも何本かありました。
【恋人製造法】のようなモヤモヤが残る結末ではなく、スキッとハッピーエンドで終わる結末。
でもこういう単純なハッピーエンドの結末の作品よりも、考えさせる結末の作品の方が記憶に残りやすいもんです。
【アン子 大いに怒る】1974年週刊少女コミック50号
魔女の家系というか、霊能者の家系。超能力者の家系。憧れますねえ。
主人公父娘はこの能力は人を幸せにしないと結論付けました。
そうかなあ?
使い方によれば自分や家族や人々を幸せにできる素晴らしい能力だと思うのですがねえ。
少年少女・ネタバレ談話室(ネタばらし注意!)
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http://sfclub.sblo.jp/article/182644764.html
【絶滅の島】1980年スターログ8月号
宇宙人の侵略により孤島に生き残った数人の地球人。
主人公二人を助ける中年のオヤジさんが石森章太郎似!
掲載されたスターログ誌はSF映画誌だったよう。
だからこんな本格SF風味になったし、SFつながりで石森章太郎が登場したのもうなづけます。
[wikipedia:スターログ]
【山寺グラフィティ】1979年週刊少年サンデー3月25日増刊号
これはちょっと……。
【世界名作童話】1975年小学4年生12月号
童話のパロディ。2ページで落ちをつけるのは難しい。
「うらしま太郎」「ジャックと豆の木」は面白かったが。
以上、全2巻を読んできました。掲載誌に「週刊少年サンデー増刊号」が多いですね。
これは週刊少年サンデー本誌ではなく、増刊号として月1回出ていた雑誌のようです。
それなら「月刊少年サンデー」としたら良かったのに。
名前がややこしいので間違って買ったりすることなかったのでしょうか。
[wikipedia:週刊少年サンデーS]
[wikipedia:週刊少年サンデーの増刊]
藤子・F・不二雄 少年SF短編集 (1)
http://sfkid.seesaa.net/article/475562241.html
なお、私はたまたま古本屋で見つけた本書を購入したのですが、藤子・F・不二雄さんの短編集は本書の他にも幾つかバージョンがあります。
少年SF短編集 (1) (小学館コロコロ文庫)(1996年4月26日発売)
https://booklog.jp/item/1/4091940358
藤子・F・不二雄SF短編<PERFECT版>(1)ミノタウロスの皿 (2000年7月25日発売)
https://booklog.jp/item/1/B079TP9GDQ
藤子・F・不二雄大全集 少年SF短編 1(2010年9月24日発売)
https://booklog.jp/item/1/4091434398
藤子・F・不二雄大全集 SF・異色短編 (1)(2011年10月25日発売)
https://booklog.jp/item/1/409143472X
藤子・F・不二雄のSukoshi(すこし) Fushigi(ふしぎ)もの語り―少年SF短編集・異色短編集より
https://booklog.jp/item/1/4093870527
少年少女・ネタバレ談話室(ネタばらし注意!)
劇画・オバQ ネタバレ感想
http://sfclub.sblo.jp/article/182790230.html
●ブクログ https://booklog.jp/item/1/4091940366
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