〜20世紀少年少女SFクラブ〜
悪のネモ艦長・ダルチガス伯爵の超ミサイル兵器開発計画を阻止せよ!
【悪魔の発明】
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ナチスの原爆開発を阻止せよ!
【世界を救った決死隊】ノルウェー抵抗運動秘史
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悪魔の発明 (創元推理文庫 606-3) - ジュール・ヴェルヌ, 鈴木 豊
タイトルでケル・カラージュ(ダルチガス伯爵)を「悪のネモ艦長」と形容しましたが、この二人の対比はよく言われるようです。
学研・少年少女ベルヌ科学名作全集版巻末の「読書の手びき」で、日本読書指導研究会の今村秀夫さんが本作品と『海底二万マイル』の共通点について触れられています。アマゾンカスタマーレビューでもこの点について触れているレビューがあります。
……と、似ている点もありますが、初期の大冒険傑作『海底二万マイル』と比べてヴェルヌ晩年期に描かれた本作品は少々地味です。
地球を一周した『海底二万マイル』に比べて本作品の舞台は海賊たちの秘密基地に幽閉されてほとんど密室劇状態です。
私は大学時代は重いうつ状態で本を読むことすらできない精神状態でした。
しかし本書は創元推理文庫の復刊フェアということで書店で購入しました。小学生時代から読みたかったヴェルヌの作品だったので頑張って読んでみたのです。ところが意外と重苦しい作品でつまらなかったという印象。これにガックリきて再び本が読めなくなってしまいました。
ところが今回50を過ぎてから再読して、意外と面白く読めました。シモンやトマ・ロック博士の孤独や怒りというのが理解でき、限られた行動範囲での心理劇として楽しめました。私の精神状態も改善して、より読書が楽しめるようになったのでしょうか。また、冒険一辺倒だった若い頃に比べて老成して枯れた雰囲気を楽しめるようになったということなのでしょうか。
作品中、イギリス軍人が潜水艦に載ってシモンやロック博士の救出に来ます。
残念ながらケル・カラージュのタグ・ボートに発見され、潜水艦は破壊され二人は再び囚われの身となります。
この時、シモン・アールはセルコ技師に尋問されます。
馬鹿正直で嘘をつけない私なら誤魔化せずに本当のことを言って死刑にされると思います。
ところがシモンはうまいこと言い繕って誤魔化します。
いや、馬鹿正直な私はこんな風に言い抜ける方法があるとは思いもしなかった。驚きです。
この言い抜けの方法を知っただけでも儲けものです。
だから本を読むと役に立つのです。
それにしても、大学時代に一度読んでいたはずなのにこのエピソードはすっかり忘れていました。うつ状態の時は読解力も記憶力も悪化するものです。
……ということで、映画版と共に楽しめた本作品でした。ご意見ご感想お待ちしております。
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●ブクログ
https://booklog.jp/item/1/4391300001
https://booklog.jp/item/1/4488606032
https://booklog.jp/item/1/B000JA4N3Q
https://booklog.jp/item/1/B00U3AJDQ4
https://booklog.jp/item/1/B000JB1IM4
https://booklog.jp/item/1/B000JASRRE
●読書メーター
https://bookmeter.com/books/8203333
https://bookmeter.com/books/28387
https://bookmeter.com/books/91333
https://bookmeter.com/books/13027114
https://bookmeter.com/books/806029
https://bookmeter.com/books/2719576
【参照リンク集】
[wikipedia:悪魔の発明]
[wikipedia:鈴木豊 (フランス文学者)]
[wikipedia:福島正実]
[wikipedia:エドモンド・デ・アミーチス]
[wikipedia:ウジェーヌ・テュルパン]
ゑほんの蔵 清水耕三▪絵本館
https://art-museum-shimizu-kozo.business.site/
https://kouzoo.wixsite.com/kouzoo
https://www.muna-tabi.jp/k002/010/040/20171004101330.html
https://www.facebook.com/kouzoo/
↑学研版の挿絵を描いた方。
Nobuyuki Kokai
ヴェルヌの最後の名作 悪魔の発明(Face au drapeau)
山田維史の遊卵廊
『悪魔の発明』発見! (4)
https://plaza.rakuten.co.jp/plexus/diary/200603160000/
星よりも大きく、星よりも多くの本を収納する本棚
ジュール・ヴェルヌ No.34◇悪魔の発明◇
行きかふ人も又
【悪魔の発明(VYNALEZ ZKAZY)】 1957年 過ぎ去った近未来が新しい
https://plaza.rakuten.co.jp/okojyo3/diary/200908110000/
【彗星に乗って(NA KOMETE)】 1970年 映像の魔術師による空想と冒険のファンタジア
https://plaza.rakuten.co.jp/okojyo3/diary/200911130000/
SF KidなWeblog
カレル・ゼマン【悪魔の発明】設定の解説が欲しい
https://sfkid.seesaa.net/article/494151574.html
あきりんの映画生活
「テレマークの要塞」(1965年)
https://akirin2274.hatenablog.com/entry/33896674
↑映画の広告画像を拝借しました。
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