オープニングとエンディングは民放の再放送でよく使われる短縮バージョンであった。
毎回オープニングの前に挿入される
「西暦2008年7月、人類は絶滅の危機に直面していた……」
というプロローグは、第1話のみはオープニングの後に入っているのであるが、今回はこのプロローグはなし。
いきなり残され島の上空のシーンから始まった。
私などは「未来少年コナン」の舞台設定をよく知っているので問題はないのであるが、番組を始めて見る人には毎回このプロローグが入っている方が舞台設定がよく分かっていいのではないだろうか。
しかしこのプロローグはそんなこと抜きで名場面である。
以下、2004年11月06日付の旧ブログに書いたのを加筆修正。
通常オープニング前に流れる最終戦争とロケット落下のシーンは、第1回ではオープニング後に流れている。
本放送時、私も見ていたわけだが、ロケットの中の人々の硬い表情とロケットに穴が開く痛みの伝わるシーンは印象に残っていたが、戦争だとか大変動後の話だとか、難しい設定は理解できなかった。
当時はただ、テレビマンガ(アニメという言葉は知らなかった)だからという理由で惰性的に見ていたわけで、理解できるもんではなかった。小学5、6年頃、友人からこのアニメのことを聞かされて初めて魅力に気付いたわけで。
コナンがハナジロと戦うシーンで、のこされ島周辺の海中シーンが描写される。大変動前の都市のシーンがそのまま沈んでいる。
放送当時は、こんなに息が続くわけないとか、何で水の中で水中メガネも付けずによく見えるんだとか思って見ていたが、今見ると、水没した都市の描写をじっくりと味わうことができる。
しかし、2008年となった今見れば、2008年というより、昭和30年代を思わせる牧歌的な町並みである。
『となりのトトロ』などに通じる、宮崎監督の理想する都市像が投影されているのでしょう。
当時の一般的な21世紀都市のイメージは、鉄腕アトムだとかドラえもんや「空中都市008」で描かれているような明るくてきれいな未来都市であった。
しかし現実に到達した2008年は……。
一方で、インダストリアはまさに未来的なわけですが。
夜、三角塔がサイレンを鳴らして照明を付けるシーンは、手塚治虫の『メトロポリス』を思わせる、未来のイメージそのものです。
島に上陸後、おじいを完全無視して通り過ぎるモンスリーとクズゥ。普通の人間ならば人間に何か反応するものである。今思えばこの完全無視、子ども時代の私には強い印象を与えました。モンスリーとクズゥが非人間的なロボットのような感じがしたものです。
おじいが持ち出したミサイルのようなものがどんな仕組みか分かりませんが、ものすごい軌跡を描いている。モンスリーやクズゥを追いかけた後大きくそれてラナが隠れている部分まで飛んで行くのだから。
これが2008年の技術か!?それとも単なる故障か!?
ともかくこれが偶然ラナの近くに飛んでいって爆発したことがその後の事件の始まりでした。もしミサイルの落下地点が違っていれば……。
おじいは、ラナとほとんど話をせずに致命傷を負います。
ラナ救出の日は、ラナが疲れていて話ができず、次の日の朝にはモンスリー達に襲撃されます。
おじいにしてみれば、ラナから他の地域に残っている人々について色々聞きたいことがあったと思います。
「お前達、まだこんなことをやっているのか」
とモンスリー達を詰問するおじい。
「あの戦争を起こしたのはお前達大人じゃないか。子どもだった私たちがどんな苦労をしたか……」
と言い返すモンスリー。
抽象的に大人世代に責任をなすりつけてはいけません。
実際に行動している個人に責任があります。
後に回想シーンが出てきますが、確かに子ども時代のモンスリーにも戦争の辛い思い出はあります。
といっても、自分が遂行する立場になってしまってはいけないのではないでしょうか。
後に、インダストリアのレプカのような生き方と、ハイハーバーの人々のような生き方の対比が現れます。
モンスリーはどちらを選んでいくか。
さあ、長い物語が始まりました。
これからしばらく、日曜の朝が楽しみです。
にほんブログ村 未来少年コナン トラックバックコミュニティ
http://animation.blogmura.com/tb_entry88590.html
↑日本にブログ文化を!ブログランキング にほんブログ村
に参加しています。クリックよろしくお願いします。
☆SF Kidの本棚……睡眠開発BOOKS!
http://www.g-tools.net/17/26612/index.html
☆SF Kidの本棚……超常現象!!
http://www.g-tools.net/17/26612/31060/index.html
★ミ ★ミ ★ミ ★ミ ★ミ ★ミ ★ミ
☆SFを考え、過去を考え、未来を考える
20世紀少年少女SFクラブ
SF KidなWeblog
☆睡眠を開発して成功しよう!
睡眠開発計画weblog
☆相互紹介
総合科学部 よろづ取扱い科
『三四郎』な人生論